はい、という訳で、今日はベジタリアンとビーガンについて述べたいと思います。
女性からも評判の高い精進料理を振舞ってくれる仏教寺院@ベルリン
まだまだ日本ではあまり聞きなれないベジタリアンと特にビーガン(ヴィーガン)ですが、ドイツの特にベルリンではBio(ビオ)と呼ばれるオーガニック食品を扱っているスーパーや専門店も多く、ベジタリアンやビーガンな人が多くベジタリアンやビーガンの聖地といっても過言ではありません。
ベルリンのBio専門店ではナッツ類や果物、豆乳をはじめ、一見、ソーセージかと思いきや、ビーガンの方に対応した食材で作られた「ソーセージ」もどきの冷凍食品も販売されていたり、他にもビーガンの方に配慮・対応した石鹸やシャンプー、化粧品や靴、ビーガン、ベジタリアンの心得のような本まで販売されていました。
また、ベルリンの仏教寺院では日によって寄付という形で5ユーロほどで尼さんの作ってくれた日替わりのランチ定食(精進料理)を食べる事も出来、片栗粉で衣を付けた蓮根がまるで皮付きの鶏肉でも食べているかのような錯覚すら起こし、一緒に行ったドイツ人も思わず「ブンダバー」(素晴らしい)と驚いていました。
ベジタリアンは菜食主義者ともいわれ、お肉や魚介類の他、ベジタリアンの種類によってはタマゴや乳製品も食べません。
またビーガンは完全菜食主義者あるいは純粋菜食者とも言われ、前述のベジタリアンの項目に加え、蜂蜜も食べません。
よって、普段何気なく食べているお味噌汁に魚介類やお肉が入っていなくても、ベジタリアンやビーガンの人に提供する場合は注意が必要です。
例えば昆布などの海藻ならば野菜と同様に植物性なので問題ありませんが、納豆にかけるタレや、味噌汁の出汁、麺つゆなどにカツオや小魚の煮干が使われていると動物性なのでご法度となり、こちらに悪気はなくても相手側はあまり気分の良くないという気まずい雰囲気となりかねません。
さて、ベルリンではベジタリアン、ビーガンの生活に憧れる人たちがシェンゲン協定に加盟している他の欧州各国からボーダーレスでベルリンに次々と移住してくるといった状況となっています。
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一方でBioをはじめとするオーガニックな野菜や果物は、リンゴひとつにしても値段が高いです。
税金が高く、可処分所得が低い中でのやりくりをしているドイツ在住者にとって、そのような「高価」な食品にお金を費やすのは難しいのではとも思います。
また、まるでエクソシストか何かに取り付かれたかのごとくBio商品を買いまくる人のことを「Bio信者」と揶揄する人もいたりもします。
経済的にある程度余裕がないと、ベジタリアンもその上のビーガンも継続は難しいことから、本来の目的ではなく、流行り物に目が無い人たちがトレンド(流行)を取り入れているだけだといった声や、中流階級であるステータスのひとつといった声までベルリンの現地で耳にした事があります。
ベジタリアンもビーガンもミートイーター(完全肉食主義者)も、それぞれがそれぞれの信念に基づいて口にする野菜やお肉、お魚、そして料理してくれた人に感謝の気持ちを忘れなければ、お互いに干渉する事無く、おのおのの食生活をより楽しめるのではと思います。
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