今回は→以前の記事にて採り上げていました、東証上場のETF(上場投資信託/上場投信)を利用した自作式毎月分配型高分配上場投信の銘柄を見直し、最新版として新たにまとめたいと思います。
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この数ヶ月で東証上場ETFの環境は大きく変わってきました。
それはiシェアーズシリーズを運用しているブラックロック社の一部銘柄をはじめとする上場廃止(予定)による繰り上げ償還(予定)と新規ETFの上場というスクラップアンドビルドがあったからです。
→関連記事:【上場廃止の予定】東証上場iシェアーズETFのスクラップアンドビルドとリスク管理【繰り上げ償還】
そのような事も踏まえ、東証上場の高配当が見込めるETFを以下の様にまとめました。
<銘柄別>
・1555 上場インデックスファンド豪州リート
ー運用会社:日興アセットマネジメント
ー利回り:3.33%
・1489 (NEXT FUNDS)日経平均高配当株50指数連動型ETF
ー運用会社:野村アセットマネジメント
ー参考:2017年2月13日上場
・1476 iシェアーズ Jリート ETF
ー運用会社:ブラックロック
ー利回り:3.60%
・1478 iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF
ー運用会社:ブラックロック
ー利回り:2.27%
・1660 MAXIS高利回りJリート上場投信
ー運用会社:三菱UFJ国際投信
ー参考:2017年10月11日上場
・1651 ダイワ 上場投信-TOPIX高配当40指数
ー運用会社:大和投資信託
ー参考:2017年9月26日上場
・1659 iシェアーズ 米国リート ETF
ー運用会社:ブラックロック
ー参考:2017年9月28日上場
・2515 (NEXT FUNDS)外国REIT・S&P先進国REIT(除く日本・ヘッジ無)
ー運用会社:野村アセットマネジメント
ー参考:2017年12月11日上場予定
なお、利回りは2017年12月7日の終値時点で計算をしています。
また、1651など上場間もなく分配金(配当金)の実績がまだ1年分無い銘柄については、参考として上場日を記載しています。
銘柄は上記と同じですが、以下の様に分配の月別にまとめました。
<分配月別>
・1月
1555 上場インデックスファンド豪州リート
1489 (NEXT FUNDS)日経平均高配当株50指数連動型ETF
1660 MAXIS高利回りJリート上場投信
・2月
1476 iシェアーズ Jリート ETF
1478 iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF
1651 ダイワ 上場投信-TOPIX高配当40指数
1659 iシェアーズ 米国リート ETF
・3月
1555 上場インデックスファンド豪州リート
2515 (NEXT FUNDS)外国REIT・S&P先進国REIT(除く日本・H無)
・4月
1489 (NEXT FUNDS)日経平均高配当株50指数連動型ETF
1660 MAXIS高利回りJリート上場投信
・5月
1555 上場インデックスファンド豪州リート
1476 iシェアーズ Jリート ETF
1651 ダイワ 上場投信-TOPIX高配当40指数
1659 iシェアーズ 米国リート ETF
・6月
2515 (NEXT FUNDS)外国REIT・S&P先進国REIT(除く日本・H無)
・7月
1555 上場インデックスファンド豪州リート
1489 (NEXT FUNDS)日経平均高配当株50指数連動型ETF
1660 MAXIS高利回りJリート上場投信
・8月
1476 iシェアーズ Jリート ETF
1478 iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF
1651 ダイワ 上場投信-TOPIX高配当40指数
1659 iシェアーズ 米国リート ETF
・9月
1555 上場インデックスファンド豪州リート
2515 (NEXT FUNDS)外国REIT・S&P先進国REIT(除く日本・H無)
・10月
1489 (NEXT FUNDS)日経平均高配当株50指数連動型ETF
1660 MAXIS高利回りJリート上場投信
・11月
1555 上場インデックスファンド豪州リート
1476 iシェアーズ Jリート ETF
1651 ダイワ 上場投信-TOPIX高配当40指数
1659 iシェアーズ 米国リート ETF
・12月
2515 (NEXT FUNDS)外国REIT・S&P先進国REIT(除く日本・H無)
この様にETFを組み合わせる事により自作式の毎月分配型の高配当上場投信とする事も出来ます。
毎月分配型と聞くと、投資元本を切り崩しただけのタコ足分配(特別分配)では?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ETFの場合は一般的にタコ足分配は無いと考えられます。
さて、気になるのは利回りですが、1478など日本株の高配当を謳うETFはどうしても配当が低い都合上、利回りも低くなりがちです。
従って上述の銘柄全体の利回りを上げたい場合は1555など3.0%以上の利回りの銘柄の比率を高めるなどポートフォリオを組む上での工夫が必要となります。
なお、ストーンヘッドも一連の「スクラップアンドビルド」までは1361 iシェアーズ米国Hイールド債券ETF-JDR(iBoxxドル建てLHYC)を多めに積立てていました。
参考までに1361は2017年12月7日の終値時点で5.49%の利回りであり、仮に2,000万円を5.00%で運用が出来たとすると税引き前で100万円の配当金となり、→分散収入ライフやセミリタイア、定年退職後の年金の足しなどへの活用を計画していた方もいたかと思います。
現状の高利回りETFといえば
・1362 iシェアーズ新興国債券ETF-JDR(自国通貨建)(ブラックロックが運用)
・1566 上場インデックスファンド新興国債券(日興アセットマネジメントが運用)
があり、1362は5.04%、1566は5.73%の利回りとなっています。
利回りだけを見ると、新興国の債券は投資に妙味を感じ、とても美味しそうな訳ですが、FX(外国為替証拠金取引)で学んだ経験から、長期のスパンでは新興国の高金利通貨は円高傾向である事からも、余程政策金利が高くない限りは実際にはそれほど美味しくないのではと感じます。
→関連記事:高利回りである新興国の債券への投資は本当に美味しいのか
次に銘柄は上述の<分配月別>と同じですが、→万が一の運用会社の破産や上場廃止による繰り上げ償還リスクなどの観点から以下の様に運用会社別にまとめました。
<運用会社別>
・日興アセットマネジメント
1555 上場インデックスファンド豪州リート
・野村アセットマネジメント
1489 (NEXT FUNDS)日経平均高配当株50指数連動型ETF
2515 (NEXT FUNDS)外国REIT・S&P先進国REIT(除く日本・ヘッジ無)
・ブラックロック
1476 iシェアーズ Jリート ETF
1478 iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF
1659 iシェアーズ 米国リート ETF
・三菱UFJ国際投信
1660 MAXIS高利回りJリート上場投信
・大和投資信託
1651 ダイワ 上場投信-TOPIX高配当40指数
運用会社別に銘柄をまとめ、見える化により運用会社に対する偏りがわかります。
仮に向こう30年近い長期のスパンで投資をしていった場合に、どれか1つの運用会社が破綻等の万が一の事態となってしまっても、たまごをひとつの籠に盛っておらず、運用会社の分散が出来ているので大きなダメージとはなり難いと考えられます。
なお、ETFの場合、上場廃止となった場合は一般論として繰り上げ償還となり、上場廃止=紙くずという訳ではないメリットもあります。
これは株の個別銘柄とは違うETFの強みでもあります。
もし、繰り上げ償還時に含み損の場合、確定損失となりますが、ETFや投資信託を含めた株式投資の場合は、損益の通算など税制が整っている事からも、銘柄(対象指数の選定)や運用会社の分散が出来ていれば、実損失は比較的軽度で済み、「まずは生き残れ 儲けるのはそれからだ」というジョージ・ソロス氏の教えのように相場という荒波の中で生き残りやすいのではと考えられます。
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